2015年12月11日

顔面頭蓋の発育評価[がんめんずがいのはついくひょうか]について

顔面頭蓋の発育評価方法

顔面頭蓋や脳頭蓋の発育を客観的に評価する代表的な方法として、頭部エックス線規格写真による評価方法と石膏模型(研究用模型)による分析評価方法とがあります。

頭部エックス線規格写真による顔面頭蓋の発育評価

頭部エックス線規格写真とは

セファログラムと呼ばれる、一定の条件のもとで撮影されたエックス線規格写真によって、顎や顔面頭蓋の内部構造とそれらの相互関係を精密に表し、顔面頭蓋の成長変化を観察することができます。
顔面、頭部のレントゲン写真を撮影してさまざまな分析をしたり、診断を下したりすることができます。
継時的に撮影していくことで骨格の成長の変化や歯の移動を観察することに適しています。
小児歯科や矯正歯科においては、診断、治療方針の決定、治療経過や予後の判定に用います。

頭部エックス線規格写真でわかること

同じ規格で撮影したレントゲン写真があれば継時的に変化を把握することができます。
具体的には、上下の顎の大きさ、顎のズレ、顎の形、歯の傾斜角、口元全般のバランス、などを判定します。

頭部エックス線規格写真による計測、評価方法

撮影したフィルムをトレースし、その上に分析のための基準点や基準平面を記入して計測します。
この基準点や基準平面のなす角度や長さを計測し、顎や顔面頭蓋の成長をダウンズ法(基準平面として眼耳平面(FH平面)を用いるセファログラム分析手法で、日本ではポピュラーな手法です。)などを用いて日本人小児の平均値等と比較し、評価します。

石膏模型による顔面頭蓋の発育分析、評価

石膏模型による分析、評価とは

口腔の発育状態を立体的に把握したい場合には、一般的に石膏模型を用います。
一般的に使われる石膏模型は、咬合平面(上下の歯が接する平面のことで、具体的には下顎中切歯の切縁の接触点と、左右下顎第二大臼歯遠心頬側咬頭頂の3点による平面を指します。)と平行な基底面(基礎となる面)となるように調整した平行模型です。
石膏模型は、顔面頭蓋と咬合との関係の観察にすぐれており、診断、治療方針の決定、治療経過や予後の判定など、さまざまな場面で使われます。

石膏模型による分析、評価による計測、評価方法

石膏模型による分析時には、定規やノギス(100分の5ミリメートル単位で長さを精密に測定する機器で、外側測定、内側測定、深さ測定、段差測定などの機能が備えられています。)を用いて、直接石膏模型上で計測を行います。
模型上に設定した実測点を計測し、測定値を標準偏差図表上に書き出した曲線の形態などから分析、評価を行います。
歯冠の大きさ(歯冠の遠近心幅径)、歯列弓の大きさ(幅径、長径、高径)、歯列周長などについて行います。

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