2016年08月2日

SRP[えすあーるぴー]について

SRPとは

SRPというのは、歯周治療で最初に行われることの多い処置であり、「スケーリング(SC)」と「ルートプレーニング(RP)」のことを指します。
どちらも歯についた「汚れ」を落とす処置のことを指し、臨床的にどちらに当たるかの判別が難しいものをSRPと呼んでいます。
SRPは歯科の定期健診で行われたり、歯周病の治療で行われたりすることが多いです。

また、スケーリングは短時間で済みますが、ルートプレーニングの方は非常に時間が掛かります。
どちらを行うかはそれぞれの歯の汚れの状態によって違います。

スケーリングとは

スケーリングは、歯の表面に付着したプラーク、歯石、ステイン(着色汚れ)などを取り除く治療です。
また、スケーリングが行われる部分は歯の歯冠面に限り、スケーラーという器具が使われ、歯の表面をキレイに磨いていきます。
手作業でカリカリと削るようなタイプの他には、超音波を利用して行うタイプのものが一般的です。

超音波のスケーリングは広い範囲を短時間で汚れの除去ができるため、多くの歯科クリニックなどで利用されています。
一緒に水が出る機械もあり、口の中が乾かずに治療を受けられるため、快適なのですが、超音波のタイプは磨き残しをしてしまうことがあります。

ルートプレーニングとは

ルートプレーニングは、歯の歯冠面だけでなく歯周ポケット内のプラークや歯石を取ることのできる治療方法です。
歯周病の患者では多くの人が深くなってしまった歯周ポケットの中に汚れが入り込んでいます。

この歯周ポケットの汚れは、歯周病を悪化させる原因となっており、早めに改善しておくことが大切です。
歯周ポケットの汚れをキレイにしておくと歯周病の症状も改善されることがある為、ルートプレーニングは歯周病の治療に当たって大変重要なものと言えるでしょう。

ちなみに、ルートプレーニングは、歯周ポケットの状況が4ミリ程度と浅いもので特に効果が期待できるものです。

SRPの方法

SRPのスケーリングは短時間で行うことができるため、一回の治療で行うことが可能なのですが、一方、ルートプレーニングは一度に多い本数の歯に対して行うと患者の負担が増えるため、数が多い場合には複数回に分けて行われています。

ルートプレーニングでは、「キュレット型スケーラー」という器具を使います。
歯周病の人のルートプレーニングでは、まず最初にプロービングという歯周検査を行います。

プロービングはプローブという先端に目盛りのついた器具を使った歯周ポケットの深さを測る検査で、プローブを歯と歯茎の隙間に差し込んで、その溝の深さを計測します。
一本の歯に対して数箇所で計測して、ポケットの深さや歯石の状態、出血の有無などを確認し、ルートプレーニングが必要な歯があったら、一本ずつ丁寧に磨いていきます。

SRPの効果

実際に行う際には、痛みやガリガリと嫌な音が頭に響くようなこともありますが、歯周病の改善には大変重要な行程です。
しかし、これを行うことで初期の歯周病の完治も期待できる効果が期待できます。
歯石を取り去ることで、歯周ポケットの深さを浅くして炎症を抑えることが出来るのです。

歯科クリニックでは、SRPに加えて歯磨き指導などが行われていることが多く、SRPで汚れを取り去った後は歯磨きなどの自己ケアで汚れを再び溜めないようにすることで本当の治療効果が実感できます。

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