【自費診療に力を入れる歯科医院が増えている】

東京などの都心部を中心に、自費診療に力を入れている歯科医院が増えています。

歯科医院の経営指標としても、診療の自費率を重要視していることも多いようです。

もちろん、あまり自費診療に積極的ではなく、原則として保険診療しか行わない、患者さんが自発的に希望したときのみ行う、というような歯科医院もあります。

歯科衛生士さんの中には、就職・転職先の歯科医院の条件として、「自費率が高いこと」、あるいは「自費率の低いこと」をあげる方もいます。

では、歯科衛生士の求人にとって、自費率はどのように影響するのでしょうか。

「歯科医院の自費率の高さは歯科衛生士求人に関係あるの？」の目次

自費率の高い歯科衛生士求人とは
自費率の低い歯科衛生士求人とは
自費率よりも重要視するべきものとは
「歯科医院の自費率の高さは歯科衛生士求人に関係あるの？」の関連コンテンツ

自費率の高い歯科医院の求人

【自費率が高い医院の求人の特徴とは】

自費率の高い歯科医院における歯科衛生士の求人にはどのような特徴があるのでしょうか。

専門性やそのレベルはさまざま

自費率が高い歯科医院というと、ホワイトニングや矯正、インプラントを中心に、専門性の高い治療を行っているようなイメージもあります。

しかし、歯周病予防や虫歯の治療を自費中心で行っている歯科医院もありますし、自費率が高いからといって治療レベルや歯科医師の手腕を保証するものではありません。

設備や技術の新しさ

機械や設備、治療法などの技術についても、もちろん自費率が高い＝最新式と言えるわけではありません。

しかし、保険診療と違い、設備や技術、患者さんの苦痛の小ささなどを単価に反映させられる自費診療を多く取り扱う歯科医院の方が、新しいものや優れたものを積極的に取り入れようという姿勢になりやすいかもしれません。

完全予約＝残業がない？

一般的に、自費率の高い歯科医院は完全予約で回しているところが多く、飛び込みで予約外の急患を診ることはあまり多くはありません。

予約外の患者対応がなければ残業がないのかと言えば、必ずしもそうではないと言えるでしょう。

しかしながら、歯科衛生士に残業を強いることになる理由の一つが起こりにくいということは言えるのかもしれませんね。

給料は高い？

自費率が高い＝儲かっている＝給料が高い、というイメージを持っている歯科衛生士さんもいるかもしれません。

実際に、保険診療だけでは歯科医院の構造上、他の歯科医院よりもとびぬけて高い収益を出すということは難しいかもしれません。

しかし。自費診療をやっていれば利益が必ず出せるわけではありませんし、仮に儲かっていてもそれを歯科衛生士の給料にどの程度回すのかは歯科医院（院長）次第です。

給料が高い求人の歯科医院は自費率が高い傾向にある、といったことは言えるのではないでしょうか。

自費での歯科予防に力を入れている歯科医院の中には、給料の形態に歩合給やインセンティブ給といった制度を取り入れているところもあります。

自費率の低い歯科医院の求人

【自費率が低い医院の求人の特徴とは】

逆に、自費率の低い歯科医院の歯科衛生士求人にはどのような特色があるのでしょうか。

地域密着の歯科医院

保険診療メインで診療をしている歯科医院は、一般診療を一通り対応し、専門性の高いものは病院や専門医のいる歯科医院などに紹介するといったケースも多くあります。

もちろん自費率が高い歯科医院でも専門外の患者さんを他の医院に紹介することはあるでしょうが、メインが保険診療である場合には結果的に自費率の低い歯科医院になりやすいと言えます。

このような歯科医院で働く場合には、地域に密着し歯科領域の地域医療を守っているという気持ちは感じやすいかもしれません。

また、自費率が高い＝ビジネスライク・儲け主義的というイメージを持っている歯科衛生士さんもいますので（実際には歯科医院次第ですが。。。）、そういった意味でもあえて自費率の低い歯科医院の求人を希望するケースもあります。

専門性よりも一般的な治療中心

自費率の低い歯科医院では、専門性が高すぎる症例に対応するよりも、比較的一般的な症例、疾患に対してキッチリと対応していくといったことに重きを置く傾向にあります。

勤務する歯科衛生士にとっては

• 一般的、基礎的な知識や技術をしっかり身につけやすい
• 今までの経験をそのまま活かしやすい

といった特徴のある求人が多く、特に新卒歯科衛生士の就職先、あるいは経験の浅い歯科衛生士さんの転職先や、ブランクのある歯科衛生士さんの復職先として人気が高いといえます。

何を重要視しているのかの振り返りを

【自費率そのものが重要だとは限らない？】

多くの場合、歯科衛生士さんが求人を探す際に自費率を気にするのは、自費率の高低そのものではなく、それによって仕事内容や働き方、条件や待遇などが変わるためです。

自費率そのものを気にしすぎるよりも、実際に自分自身が就職・転職先の歯科医院に何を求めていて、どんなことを重要視して求人を選ぶべきなのか、今いちど振り返ってみるとよいでしょう。

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