【徹底比較】どちらがオススメ?歯科衛生士と保育士

歯科衛生士と保育士比較

【歯科衛生士と保育士は比較される機会も多い】

手に職をつけて一生働ける資格の代表格である、歯科衛生士と保育士。
どちらの資格を目指すべきか、迷っているという声は多いですし、実際に歯科衛生士や保育士の資格を取得して活躍している方の中にも、どちらを目指すべきか迷ったという方もいるのではないでしょうか?
実は、歯科衛生士と保育士のダブルライセンス(2つの資格を両方持っていること)という方も案外多かったりします。

「ファーストナビ」ではこの2つの資格を徹底比較!
まだ進路を迷っている学生さんや、ダブルライセンスを目指したい歯科衛生士さん、保育士さんの参考になれば幸いです。

「【徹底比較】どちらがオススメ?歯科衛生士と保育士」の目次

どんな共通点があるの?
給与や労働条件の違いは?
歯科衛生士と保育士のダブルライセンス!?
小児歯科の歯科衛生士求人を探す
「【徹底比較】どちらがオススメ?歯科衛生士と保育士について」の関連コンテンツ

歯科衛生士と保育士の共通点

国家資格である

歯科衛生士も保育士も、国家資格を取得してはじめて従事できる仕事です。
なお、歯科衛生士資格は養成課程のある学校に通い、なおかつ国家試験に合格することで取得できます。
国家試験の合格率は例年90%台ですので、試験への合格そのものはそこまで高いハードルではありません。

一方、保育士は養成課程のある学校で所定の課程を修了するか、国家試験に合格することで取得できます。
保育士の国家試験を受験するのには、保育関連の学校に通ったり実務経験を積むなどは条件になっていませんが(学校教育の修了など、一定の条件はあります)、保育士試験の合格率は例年20%以下です。
ですので、国家試験をクリアすることで保育士資格の取得を目指すことはそう簡単なことではありません。

有効求人倍率が高く、就職に有利

国家資格の取得が必要な仕事ですので、歯科衛生士も保育士も限られた人数の有資格者を歯科医院、保育園が採用しています。
当然、歯科衛生士の採用がなかなかできない歯科医院や保育士の採用ができない保育園もあり、どちらの資格も、常になにかしらの求人は出ている状態だと言えます。
保育士はほとんどすべての都道府県において有効求人倍率が1倍を超え、全職種の平均も上回っていると言われています。
なお、歯科衛生士については有効求人倍率は10倍以上と言われており、特に歯科衛生士不足の強い首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)においては20倍以上との情報もあります。

※有効求人倍率:有効求職者数(仕事を探している人)に対する有効求人数(人を募集している会社や歯科医院など)の割合です。数字が多いほど就職しやすく、数字が少ないと就職が難しくなっています。

また、歯科衛生士と保育士の有資格者に共通して、他の国家資格と比べてその資格での就業率が低いことが指摘されています。
その理由としては、仕事に対する責任の重さやプレッシャーの強さ、勤務時間の長さや休み(土日の出勤が多い)、看護師などの他の国家資格に比べて給与水準が低いことなどがあげられます。
この理由についても歯科衛生士と保育士に共通したものとなっています。

資格保有者が限られていることに加え、そもそもの就業率の低さ(女性が多く、家庭に入って仕事を離れる割合が他の職種よりも高い)、そして資格者としての就業率の低さにより、歯科衛生士、保育士の慢性的な不足状況が続いているのです。

将来性があり、やりがいも感じやすい仕事内容

歯科衛生士の活躍する分野は医療、保育士は福祉ですので、まったく同じではありません。
しかし、医療分野も福祉分野も常に必要とされ、注目されている分野ですので、将来にわたって安定して仕事をつづけることができる可能性は高いでしょう。
実際に、歯科衛生士も保育士も資格取得者は年々増加しています。

また、歯科についての治療が必要な患者さんと、お預かりする子どもという対象は違いますが、どちらも直接的に人と触れ合い、コミュニケーションをとる仕事です。
患者さんの症状が改善し、それによって生活の質がよくなる過程に喜びを感じる歯科衛生士さんと、預かっている子供たちの成長に喜びを感じる保育士さん。
両者のやりがいには相通じる部分も多いのではないでしょうか。

意外に体力勝負

歯科衛生士も保育士も実は、結構体力を必要とするハードワークです。
どちらも、椅子に座っての仕事は多くなく、現場を駆け回っている方が多いと思います。

歯科衛生士は、歯科医師のアシストであれ、スケーリングであれ立ち仕事が多く、集中力も必要とする仕事ですので非常に疲れます。
また、歯科医師以外は女性スタッフであることが多く、院内の力仕事も歯科衛生士の担当になることも珍しくありません。

保育士は、全力でぶつかってくる子供たちと遊んだり、大泣きする子供たちをあやしたり、とこれもまた体力を使う仕事です。

歯科衛生士と保育士の比較

給与について

歯科衛生士と保育士の平均年収については、それほど大きな差はないものの、歯科衛生士の方が若干給与面での待遇は良いと言えそうです。

初任給について

歯科衛生士が22万円前後の給与が多いのに対し、保育士の一般的な初任給は16万円~17万円と言われています。

月額給与(月給)について

歯科衛生士の平均月給は245,500円、保育士の平均月給は216,100円(厚労省の公表データより)となっています。
その差は約3万円ですので、小さい差とは言えない金額です。

年間賞与(ボーナス)について

歯科衛生士の平均年間賞与は405,200円、保育士の平均年間賞与は573,800円(厚労省の公表データより)となっています。
賞与についてはかなり保育士の方が高い金額となっており、その差は17万円近くになっています。
平均月給から計算すると、歯科衛生士は年間1.7ヵ月分、保育士は年間2.6ヵ月分ですのでその差は歴然です。
どうやら、歯科衛生士の主な勤務先である開業歯科医院は賞与よりも月給として給与を払う傾向にあるようです。

年収について

歯科衛生士の平均年収は3,351,200円、保育士の平均年収は3,167,000円(厚労省の公表データより)となっています。
上記の月給と賞与の結果として、平均年収は歯科衛生士が約20万円高いという結果になっています。

【歯科衛生士と保育士の給与条件等の比較】

歯科衛生士と保育士の給与比較

勤務時間について

意外なことに、歯科衛生士よりも保育士の方が労働時間自体は長いというデータが出ています。
歯科医院は仕事の終了時間が遅い=勤務時間が長いというイメージがありましたが、実際には保育園の勤務時間も長いようです。
確かなデータはありませんが、保育士の方が勤務日数が多い(休みが少ない)ためにこのような結果になっているのかもしれません。

月の労働時間について

歯科衛生士の1か月あたりの平均労働時間は165時間、保育士の1か月あたりの平均労働時間は168時間(厚労省の公表データより)となっています。
仮に1日の勤務時間を8時間とすると、歯科衛生士は月間20.6日、保育士は月間21日の勤務をしていることになります。

月の超過労働時間(残業時間)について

歯科衛生士の1か月あたりの平均残業時間は8時間、保育士の1か月あたりの平均残業時間は4時間(厚労省の公表データより)となっています。
歯科衛生士は保育士の倍の残業をしているという計算になりますね。
月8時間の残業というのは、だいたい1日あたりで言うと25分くらいでしょうか。
歯科医院はどうしても、診療終わり時間の直前であっても患者さんが来れば診ないわけにはいかないというところもあるでしょうから、完全予約制の歯科医院などでなければ、ある程度は仕方ないのでしょうか。
もっともっとたくさん残業をしている歯科衛生さんも多そうな気もします。

年齢、経験について

歯科衛生士は平均年齢33.3歳、平均勤続年数は5.7年であり、保育士は平均年齢34.8歳、平均勤続年数7.6年となっています。(厚労省の公表データより) 年齢も平均勤続年数も歯科衛生士よりも保育士の方が数字が大きくなっていますので、その分、平均給与にも影響があるかもしれません。

【歯科衛生士と保育士の年齢、勤務年数の比較】

歯科衛生士と保育士の勤務年数比較

職場環境について

もちろん、いろいろな歯科医院や保育園がありますので、一概に言えるわけではありません。

その上で、一般的には歯科医院は非常に少ない人数の組織であることが多く、狭いコミュニティになりがちです。
また、歯科医師以外は女性スタッフであることが多く、意外と「女性の職場」という雰囲気の歯科医院が多いと聞きます。

院長先生が女医さんであればなおさらそうかもしれません。
また、家族経営であることが多いのも、保育園にはない歯科医院の特徴と言えそうです。

一方、保育園は、歯科医院と比較するとスタッフの人数が多く、比較的広めのコミュニティとなりそうです。
最近は男性保育士も増えていますので、「女性の職場」という独特の雰囲気ではないところも多そうです。

通院患者や保育園に通う子供について

程度の違いはありますが、歯科衛生士であれば患者さんと、保育士であれば通っている子供たちと、ある程度長く付き合う仕事です。

とはいっても歯科医院に通う患者さんの方が入れ替わる頻度は高く、保育園に通う子供はかなり長い付き合いになることもあります。
どちらも感情移入しやすいとは思いますが、保育士にとって、担当していた子供が卒園していくのを見送る際には、また独特の感情なのかもしれません。

歯科衛生士と保育士のダブルライセンスを取得するという選択肢

実は、歯科衛生士と保育士の両方の資格を取って活躍されている方もいます。
両方の資格を活かして働くというのは、どのようなことなのでしょうか。

軸足を置くのは歯科衛生士?保育士?

歯科衛生士と保育士の両方の資格を持っている方を募集、という求人はそうそうあるものではありません。
2つの資格をどちらも活かすとしても、どちらに軸足を置くのか、つまり

  • 「保育士の資格を持っている歯科衛生士」として勤務するのか
  • 「歯科衛生士の資格を持っている保育士」として勤務するのか

を決める必要があります。
「保育士の資格を持っている歯科衛生士」であれば歯科医院や病院での勤務になることが多いでしょうし、
「歯科衛生士の資格を持っている保育士」であれば保育園等での勤務になることが多いでしょう。

「保育士の資格を持っている歯科衛生士」としての勤務

このケースは、小児歯科専門、あるいは小児歯科に力を入れている歯科医院での活躍が期待できます。
当然のことながら小児歯科医院では小児の扱いに強いスタッフが必要となります。

診療、治療中の小児患者とのコミュニケーションはもちろんのこと、兄弟や姉妹が一緒に来院するケースも少なくありません。
母親と患者である小児の治療中、待合室やキッズルームで、スタッフが連れ添いの小児の対応をするようなケースもあり得ます。

実際に保育士を雇用している小児の歯科医院もあり、歯科衛生士が保育士資格も持っているとなれば重宝されるでしょう。
また、まだ小さい子どもを連れて、親が治療を受けに来院した場合、その間の子どもの対応などを受け入れている歯科医院であれば、治療対象が小児でなくても活躍の場がありそうです。

「歯科衛生士の資格を持っている保育士」としての勤務

歯科を含めた医療、特に小児に対する虫歯予防などに関心が深い保育園等での活躍が期待できます。
ただし、そういった保育園等を探すことは簡単ではないかもしれません。

また、いかに歯科についての関心が強かったとしても、あくまで日々の生活の一部分であることは否めません。
歯科衛生士の資格を持っていること、が保育士としての強みになるケースは限定的だと言えるかもしれません。

待遇はアップするの?

残念ながら、「保育士の資格を持っている歯科衛生士」であれ「歯科衛生士の資格を持っている保育士」であれ、「資格手当」などの形で規定を設けている歯科医院や保育園はほとんどないでしょう。
社会福祉法人が運営している保育園や、チェーンの歯科医院では難しいかもしれませんが、開業医の歯科医院であれば、院長先生の判断で手当をつけてもらえることがあるかもしれません。

また、ダブルライセンスであることで結果的に他の歯科衛生士さんや保育士さんよりも勤務先に貢献することができれば、評価として待遇向上につながる可能性もあります。

歯科衛生士と保育士、先に取る資格はどっち?

どちらの資格を先に取らないといけない、という決まりはありません。
しかし、歯科衛生士は国家試験を受験する前に必ず歯科衛生士学校・養成所を卒業する必要があります。

一方、保育士については大学、短期大学、専門学校などの保育士養成課程で所定の課程を修了するという方法のほかに、難関ではありますが国家試験に独学で挑戦して合格することで資格を取得する方法があります。

もちろん、保育士の資格の取得後に歯科衛生士学校・養成所に入学しなおすことは可能ですし、そうしてダブルライセンスを取得した方もいると思います。
しかし、経済的な問題で働きながら資格を取得する場合には、先に歯科衛生士の資格を取り、保育士国家試験の合格を目指す方が現実的かもしれません。

歯科衛生士と保育士、復職がしやすいのは?

歯科衛生士も保育士も、男女どちらでも資格を取得することができます。
ただ、現実を見れば、女性が大半を占めているのが正直なところです。

そのため、結婚や出産、子育てなどによって、一度は退職するケースが多くなっているようです。
一方で、退職はしても、子育てが一段落したときなどに復職したいと考える人も少なくありません。

歯科衛生士と保育士では、復職を考えたとき、どのような違いがあるのでしょうか。

復職できる機会はどちらも多い

実は歯科衛生士、保育士のどちらも、復職できる機会は広いと言えます。
歯科衛生士の事情を見ると、歯科医院の数に比べ歯科衛生士は不足気味です。
そのため、正社員はもちろんのこと、パートの求人も少なくありません。

保育士の場合も同様に、人材不足に悩まされているのが現状です。
正社員、パートともに、たくさんの求人情報をみつけることができます。
そういう点を考えると、いったん職から離れたとしても、長くキャリアを重ねていけるのが歯科衛生士や保育士です。

復職ではそれぞれの悩みが

とはいえ、いったん職から離れたあとに戻る場合、共通する課題、それぞれ個別の課題もあります。
共通の課題は、正社員として復職できればよいのですが、パートで職に戻ることを検討するときです。
自分のライフスタイルにあわせた形で働けるかどうかです。

例えば、子どもを保育園に預けられる時間や習い事をさせている場合、その時間帯によって、働ける時間帯や曜日も決まってきます。
それにあわせた勤務先をみつけられるかどうかというのが課題になります。

個々に見てみると、歯科衛生士の場合、長期間離職していたときに課題が浮かび上がります。
歯科診療の世界は、時間とともに進化しています。
短期間職から離れているならともかく、年単位で離れていたとき、どれだけ最新の知識や技術に追いついていけるかがポイントになってきます。

保育士の場合には、実は離職したあと復職する率が低くなっています。
小さな子どもを預かる責任の大きさから、職場復帰をためらうケースが少なくないと言われています。

パートの場合、時給に差が

パートで復職する場合、待遇に違いがあります。
歯科衛生士の場合、地域によって異なってきますが、時給はおおよそ1100~1300円程度が標準となります。
都市部であれば、さらに高いことも珍しくありません。

保育士の場合、やはり地域での違いはありますが、時給は900~1000円程度であることが多くなっています。

小児歯科の歯科衛生士求人を人気エリアから探す

登録して非公開の《小児歯科》歯科衛生士求人を受け取る

関東エリア
東京都 神奈川県 埼玉県 千葉県 茨城県 栃木県 群馬県
東海・近畿・中国エリア
大阪府 兵庫県 愛知県 広島県
北海道・東北・九州エリア
北海道 宮城県 福岡県

「【徹底比較】どちらがオススメ?歯科衛生士と保育士について」の関連コンテンツ


★ ファーストナビは歯科衛生士のお仕事紹介実績No.1!

求人紹介サービスに登録
登録して【ファーストナビ歯科衛生士限定】非公開求人を受け取る

監修者:藤多久仁子

歯科衛生士 (2009年免許取得)

キャリアエージェントとしての勤務経験もあり、歯科衛生士の転職サポート実績も多数。

1
1分で簡単登録

登録は4ステップで所用時間は約1分! 細かい職歴を記載する必要はありません!

2
エージェントと相談

弊社エージェントからご連絡いたします。 現在のご状況や転職のご希望条件をお伝えください。

3
ご要望にあったお仕事をご紹介

条件面のご紹介はもちろん、ご不明な点やご不安に思っていることについても ご相談させていただきます。