フリーランスの歯科衛生士ってどうやってなるの?

フリーランス歯科衛生士まとめ

【フリーランスを目指す歯科衛生士が増えている?】

特定の歯科医院や病院に所属せず、フリーランスとして活動している歯科衛生士が増えているそうです。
なんとなく格好良い響きのある「フリーランス」ですが、いったいどのような歯科衛生士がフリーランスになっているのでしょうか。

ファーストナビでは「フリーランスの歯科衛生士」について調べてみました。

「フリーランスの歯科衛生士ってどうやってなるの?」の目次

フリーランスとは?
フリーランス歯科衛生士の仕事や業務
フリーランス歯科衛生士の人数
フリーランス歯科衛生士に必要なこと
どんなメリットがあるの?
どんなデメリットがあるの?
向き不向きはあるの?
一度フリーランスになったら勤務歯科衛生士には戻れない?
フリーランスを目指す歯科衛生士がやるべきこと
まとめ
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そもそもフリーランスってなに?

フリーランスとは?

【フリーランス歯科衛生士とは】

フリーランス(freelance)とは、「特定の企業や団体、組織に専従しておらず、自らの才覚や技能を提供することにより社会的に独立した個人事業主もしくは個人企業法人(自由業)」を指します。

つまり、フリーランスの歯科衛生士とは、特定の歯科医院や病院の職員として給料をもらうわけではなく、歯科医院や病院、企業、あるいは個人と「歯科衛生士個人」との契約によってお金を稼いでいる歯科衛生士となります。

複数の歯科医院に掛け持ちで所属していたり、本業と副業をもった歯科衛生士さんが自身のことを「フリーランス」と呼ぶこともありますが、厳密にいえば違う、ということになりそうです。

フリーランスの歯科衛生士はどんな仕事をしているの?

講演するフリー歯科衛生士

【講演などを中心に活動する歯科衛生士も】

歯科衛生士業務

もちろん、歯科衛生士としての高いスキルや実務経験を武器に活躍している歯科衛生士さんもいます。

フリーランスを名乗るのに歯科衛生士免許以外に特別な資格などが必要なわけではありませんが、何かしらの専門領域においてのスペシャリストとして認められていたり、認定歯科衛生士の資格をもっていたりすることが多いようです。

複数の歯科医院と契約し、契約先の歯科医師の指示のもとに専門性の高い業務を行うことが多いようです。
もちろん、フリーランスだから複数の歯科医院と契約しなければいけないわけではありません。

特定の一つの歯科医院に対し、従業員ではなく、フリーランスとして契約して業務を行う歯科衛生士もいます。

講演、講師活動

さまざまなイベントやセミナーに招かれて講演をしている歯科衛生士さんもいます。
フリーランスでないと講演ができないわけではありませんが、やはりどこかしらの歯科医院に所属している歯科衛生士よりもフラットな立場で話をすることができることが魅力のようです。

執筆、ライター業務

書籍を書いて出版したり、雑誌にコラムを掲載したり寄稿したりというフリーランスの歯科衛生士さんも。

以前は執筆、ライティングという仕事は紙の媒体のイメージが強かったのですが、今はインターネットのメディアでライターとして活躍している歯科衛生士さんもいます。

また、ブロガーとして、個人のブログで情報発信を行っている歯科衛生士さんもいます。

スタッフの教育、育成業務

歯科衛生士などのスタッフの教育のためにフリーランスの歯科衛生士の力を借りている歯科医院もあるようです。
研修のような形で講義を依頼されるというパターンもあれば、ある程度、歯科医院の中にしっかり入り込んで育成を行っていくということもあります。

いずれにしても、歯科医院としては、「未熟な歯科衛生士を一人前にしたい」、「平均的な歯科衛生士のレベルを底上げしたい」、「歯科衛生士に専門知識や技術を身につけさせたい」など、それぞれのニーズを持っています。

フリーランスとしてこういった仕事をやっていくためには、「どんな教育、育成ができるのか」がしっかりと定まっている必要があります。

また、ある程度の期間、歯科医院に入り込んでスタッフ教育を行うためには、スタッフの信頼を勝ち得なくてはなりません。
外からやってきた外部の歯科衛生士に教わることや、指示を受けることに抵抗がある歯科衛生士もいるかもしれません。

特に経験の長い歯科衛生士や、技術に自信のある歯科衛生士をうまく育成していくためには、頭ごなしに正しいことを伝えるだけではなく、うまく人間関係を築いたり、院長を含め、他のスタッフを巻き込んで仕事を進めていくことなども大切です。

歯科医院の組織体制の構築やスタッフの採用、経営についての助言

いわゆるコンサルティングと言われるような仕事内容です。
歯科医師に歯科衛生士がコンサルティングを行うというのは、客観的にハードルの高い業務ではありますが、「現場の歯科衛生士としての経験」、「いろいろな職場を知っている」という武器を活かして、歯科医院に価値を提供できる歯科衛生士もいることでしょう。

特に、歯科衛生士の採用や配属などの組織体制づくり、業務設計などについては、歯科衛生士であるが故にできる仕事もあるのかもしれませんね。

複合的な業務を行う

もちろん、何か一つの業務に限定して活動をしなければいけないわけではありまん。
上記に示したような業務を複合的にこなすフリーランスの歯科衛生士もいます。

当然、さまざまな業務を行うためには幅広い知識やスキルが問われることとなります。

フリーランスの歯科衛生士はどれくらいいるの?

はっきりとしたデータを確認することは難しいですが、歯科衛生士のうち5%程度がフリーランスとして活動しているのではないかと言われています。

フリーランスの歯科衛生士に必要なこととは?

自己研鑚イメージ

【フリーランス歯科衛生士になるために必要なこととは】

技術や経験、知識

もちろん、フリーランスとして個人でやっていく上で、歯科衛生士としてのスキルや経験、豊富な知識は欠かせません。

現場で経験しながら腕を磨いていくことはもちろん、書籍を読んだり、セミナーや勉強会に積極的に参加して自己研鑚していくこともフリーランスになるためには必要なステップと言えそうです。

人脈

歯科衛生士に限らず、フリーランスとして生きていくためにはやはり人脈が必要です。

超有名な一部の歯科衛生士を除き、仕事をもらうためには、個人的な人のつながりを活かして自分を売り込んでいくしかないでしょう。
こういった人脈や機会を得る場としても、セミナーや勉強会が重要だと考えているフリーランスの歯科衛生士さんが多いようです。

フリーランスの歯科衛生士として活動するメリット

フリーランスのメリット

【フリーランスとして充実している歯科衛生士も】

自分の価値観にあった仕事が選べる

勤務先の歯科医院や、院長との価値観の違い(治療方針や患者さんへの対応、衛生面など)に悩む歯科衛生士さんは少なくありません。

その点、フリーランスの歯科衛生士であれば、極論ですが嫌な仕事は断ればよい、ということができます。
もちろん、そんな贅沢なことは言えない、というケースも多いこととは思いますが。。。

また、講演などを行っていれば、歯科衛生士であれば、自分の考えや思いを多くの方に伝えることもできるかもしれません。

勤務曜日や勤務時間が融通できる

歯科医院の職員として働いている歯科衛生士は、当然その歯科医院の勤務シフトに準じて勤務をしています。
家庭の事情や自己研鑚のために特定の曜日を休んだり、早く勤務を切り上げたかったりする場合でも、なかなか思い通りに勤務シフトを作ることはできないでしょう。

実際に、「この曜日を休みたい」、「この曜日は夕方までの勤務にしたい」という希望が通らず、退職したり、パート勤務に切り替える歯科衛生士も少なくありません。

その点、フリーランスであれば当然、自分の働く日にちや時間は自分でマネジメントすることになりますので、どうしても外したい曜日や時間帯を避けて働くことが可能です。

うまくいけば収入も増やすことができるかも

歯科医院に所属してる歯科衛生士であれば、収入はその歯科医院の給料のルールに則って支払われます。
もちろん、頑張っている歯科衛生士さんに多くの給料やボーナスを払ってくれる歯科医院もあるでしょうが、そこまで多くの差は生まれないと思います。

しかし、フリーランスであれば、自分の市場価値が上がればその分、多くの収入を得ることができます。
中にはパート並みの勤務時間で常勤以上の収入を得ている方もいるのではないでしょうか。

フリーランスの歯科衛生士として活動するデメリット

フリーランスのデメリット

【フリーランスとして成功する歯科衛生士ばかりではない】

収入が安定しない

収入が増える可能性がある、とは書いたものの、すべてのフリーランスの歯科衛生士に多くの仕事がまわってくるわけではありません。

中には全くと言っていいほど仕事がない歯科衛生士さんもいると思います。
当然、そうなってくると収入も多くを望むことはできません。

なかなか食べていくことができず、再び歯科医院で働くために就職活動をしている、という歯科衛生士さんもいらっしゃいます。

なんでも自分でやらないといけない

歯科医院などの組織に属していれば、さまざまな業務を役割分担して行っていきます。
例えば、経営は院長や理事長が行ったり、事務処理は事務のスタッフが当然のように行ってくれます。

歯科衛生士は(雑務があるとはいえ)基本的に歯科衛生士の役割を果たせば問題ありません。
しかし、個人で事業を行うフリーランスの歯科衛生士は、すべての業務を自分でやる必要があります。

さまざまな事務処理やお金の計算、納税など、必ずしも専門職である歯科衛生士が得意としていないことも避けられません。

どんな歯科衛生士がフリーランスに向いてるの?

スキルの高い歯科衛生士

【フリーランスには向き不向きがある】

スキルや知識に自信がある

スキルが低かったり、知識が十分ではない歯科衛生士さんにフリーランスとしての仕事を頼もうと思う方は多くないでしょう。

まずは、他の歯科衛生士さんに負けない何かしらのスキルや知識が必要です。
また、せっかくのスキルや知識があっても、それらを積極的にアピールしていかないと周囲に十分伝わりません。

しっかりとしたスキルや知識があって、それを自信を持ってアピールしていける歯科衛生士さんが向いているといえます。

さらに、フリーランスとしてやっていくためには、継続して知識やスキルを研鑚していくことが求められるでしょう。
新しい知識や技術について積極的に学ぶ姿勢や、好奇心の高さ、自己投資を惜しまないことなども必要な素養と言えるかもしれません。

行動力があって人脈形成が得意

特に重要なのは人脈です。
いろいろな人と関わり合い、自分の仕事につなげていくということができないと、フリーランスとしてはやっていけません。

人見知りでなかなか人と打ち解けることができない方よりも、積極的に知らない人とも関わり合い、新しい人脈を形成できる歯科衛生士さんが向いているでしょう。

待っているだけではフリーランスとしての仕事は増えていきません。
営業活動をいとわない積極性とコミュニケーション能力が必要です。

安定志向ではない

ハッキリ言って、安定志向の歯科衛生士さんには向いていません。
どんなにスキルを持った歯科衛生士さんであろうと、なかなか将来にわたっての安定を得ることは難しいですし、とくに最初のうちは収入も生活も安定しません。

また、仕事としても毎日同じ時間に同じ歯科医院に出勤するわけではなく、いろいろな仕事を平行してやっていくことも求められますし、変化も多いと思います。

安定よりもむしろ変化があるほうが楽しい、と思える歯科衛生士さんでないと、フリーランスとしてやっていくのは難しいでしょう。

一度フリーランスになったら、歯科医院勤務には戻れないの?

過去にフリーランスとして活躍した後に、再び歯科医院等での勤務歯科衛生士に戻る方もいます。
フリーランスとしての歯科衛生士経験は歯科医院で勤務する際にも決して無駄にはならないでしょう。

また、歯科衛生士の資格はやはり一生モノの武器になりますので、一度フリーランスになったからといって就職が難しくなることはなさそうです。

フリーランスを目指すときに、まずすべきことは?

先輩歯科衛生士に相談

【積極的に情報収集を】

いざ、フリーランスとしてやっていこうと思ってもまず最初にすべきことが全く分からない、という方もいるでしょう。
まずは、自分自身が向いているのかを確認するための情報収集から開始することがおススメです。

知り合いにフリーランスの歯科衛生士さんがいれば、積極的に話を聞きましょう。
どういったところに喜びを感じ、どういったところに悩んでいるのか、現役の方の「生の声」は何にも勝る情報源です。

直接の知り合いがいなくても、学校の同期や職場の同僚、上司など知り合いの歯科衛生士や歯科医師などのツテを頼って是非話を聞いてみてください。
出身校の学校の先生などは、卒業生でフリーランスとして活躍している方を紹介してくれるかもしれません。

どうにも身近にいない場合には、インターネットなどを利用して、フリーランスとして活躍している歯科衛生士さんにコンタクトを取りに行くのも一つです。
セミナーや勉強会などが出会いの場になるかもしれません。
どこかにチャンスがないか、注意しましょう。

また、「これからフリーランスを目指す歯科衛生士向け」のセミナーなども開催されているようです。
そういったサービスやイベントを活用することでチャンスが広がるかもしれませんね。

フリーランスの歯科衛生士についてのまとめ

フリーランス歯科衛生士のまとめ

【フリーランス歯科衛生士についておさらい】

フリーランスとして成功することができれば、収入面でも仕事の内容でもかなりのメリットがあるといえそうです。

しかし、これはサラリーマンが会社を辞めて独立することと同じことです。
安定を捨てて、リスクをとるということになりますので、入念な準備と覚悟が問われることになります。

「スキル・知識」、「人脈」、「リスクをとる覚悟」の3つを備えた歯科衛生士さんには、フリーランスとして活動することが大きなチャンスにつながるのかもしれませんね。

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監修者:藤多久仁子

歯科衛生士 (2009年免許取得)

キャリアエージェントとしての勤務経験もあり、歯科衛生士の転職サポート実績も多数。

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