2015年12月11日

咬爪癖[こうそうへき]について

咬爪癖とは

咬爪癖(こうそうへき)は爪を噛む癖で、そのまま「爪かみ癖」や「咬爪症」とも呼ばれます。
3歳ごろから出始め、学童期に増加する口腔習癖であると言われています。
3歳よりも小さい低年齢児にはあまりみられません。
咬爪癖は開咬(上下の歯が当たらず開いてしまっている状態の不正咬合。オープンバイト。)を引き起こす可能性がありますので、注意が必要です。
また、歯で爪をかむことで爪の先端がギザギザになってしまったり、表面がデコボコになってしまうことがあります。
爪をかみすぎて深爪になってしまうこともあります。

咬爪癖の原因

学童期の子供にとって、実は咬爪癖は特別な癖ではありません。
案外多くの子供は無意識に爪を噛む癖をもっており、15%以上の小児咬爪癖を経験しているという発表もあります。
自然になくなっていくことの多い癖ではありますが、なかなかやめられないケースもあり、場合によっては大人になっても治らないことがあります。
精神的な緊張の高まりが原因となって引き起こされると言われおり、社会環境に変化があったときに発症することが多いとも言われます。
爪を噛むことで緊張の高まりやストレスを解消しようとしていると言われています。
無理にやめさせようとすることでかえってストレスが強くなってしまうこともあります。

どんな子供に咬爪癖が出やすいのか

精神的な緊張がひとつの原因であることから、咬爪癖がある子供は、

  • 落ち着きがない
  • 活動的
  • 敏感、神経質

などの特徴があることが多いとされています。

咬爪癖の影響

咬爪癖による歯列への影響として、正中離開や叢生などがあげられます。 また、前歯で爪を噛むことで前歯切端が咬耗してしまうこともあります。

正中離開(せいちゅうりかい)とは

前歯の真ん中に隙間がある状態。いわゆるすきっ歯。

叢生(そうせい)とは

歯が重なり合って生えている状態の歯並びを指す、不正咬合のひとつ。不揃いな歯並びとなる。

咬爪癖の治療

筋機能訓練などのほか、心療内科などでの心理療法や行動療法などの治療方法が考えられます。
また、人口爪による治療や爪かみ防止用のクリームやマニキュア(人体に影響がなく、苦い味がする)が有効との意見もあります。
ちなみにこのクリーム、マニキュアは同じ口腔習癖である吸指癖(指しゃぶり)にも有効との意見もあります。
なお、大人になってからも続いている咬爪癖が自然に治る可能性はかなり低く、専門家に相談してしっかりと治療すべきだと考えられます。

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