口腔習癖[こうくうしゅうへき]について
口腔習癖とは
口腔習癖とは、日常生活において無意識に行っている口腔に関する習慣行動をいいます。
発音、嚥下、呼吸、咀嚼などの口腔の機能は、健康な身体を維持するうえで必要なものです。
口腔の機能は口腔環境や歯列の形態を正しく維持してはじめて適切に機能することができ、歯列は外側の口唇や頬筋、舌の筋力のバランスのもとに成り立っています。
口腔習癖の中には、歯列のバランスや口腔形態、機能的な発達によくない影響を与えるものがあります。
口腔習癖の種類
代表的なものとしては、
- 吸指癖 指しゃぶりの癖です。4歳程度までは生理的なもの、それ以降は精神的緊張などによって引き起こされることが多いと言われています。
- 咬唇癖 多くは下唇を咬んだり吸い込もうとする癖です。上顎前突などの原因になる。まれに上唇を咬みこもうとする癖もあります。
- 弄舌癖 舌を上下顎歯列間に入れる癖です。乳児型嚥下と一緒によく起こります。
- 咬爪癖 爪をかむ癖です。学童期に多いことも特徴です。精神的緊張などによって引き起こされることが多いと言われています。
などがあげられます。
また、それ以外にも
- 口呼吸
- 歯ぎしり
- ガーゼしゃぶり
- タオルしゃぶり
- 毛布しゃぶり
- おしゃぶりの常用
- 頬杖
- クレンチング
などがあげられます。
<参考>小児の代表的な口腔習癖の経験率
口腔習癖に対する口腔筋機能療法(MFT)
習慣化されてしまっている口腔習癖を治すことは簡単ではありませんが、下記のような口腔筋機能療法が効果的との意見もあります。
嚥下のトレーニング
食べ物や飲料を舌の中央に集め、舌を持ち上げて食べ物や飲料を後方へ送り、のどを使って飲み込むトレーニングを行います。
咀嚼のトレーニング
1回に飲み込む食べ物の大きさを把握、調整し、左右均等に咬むようにします。
食べ物を舌の中央に集め、舌を持ち上げて食べ物を後方へ送り、のどを使って飲み込むトレーニングを行います。
発音のトレーニング
口を大きく開け、舌の先をよく動かしてはっきりと発音ができるようにトレーニングを行います。
唇をなめる癖の予防
とにかく、唇をなめないことが大事です。
リップクリームを塗るなどして、唇が乾かないようにする必要があります。
口唇閉鎖
安静時に口唇を閉じることは鼻呼吸を行い、口呼吸を防ぐ上で重要です。
ボタンプルやリップディスクなどを用いて口唇の閉鎖力を強化します。
舌の挙上
舌全体を口蓋に吸い上げ、口の開閉運動によって下の筋力を強化します。
舌先の位置は、嚥下や発音において重要です。
「口腔習癖」についての関連キーワード
(代表的な口腔習癖)
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