2015年12月11日

第三大臼歯萌出完了期[だいさんだいきゅうしほうしゅつかんりょうき]について

第三大臼歯萌出完了期とは

歯の咬合発育段階を示す、「ヘルマン(Hellman)の咬合発育段階」のひとつで、記号ではⅤAと記されます。
※「ヘルマン(Hellman)の咬合発育段階」は「ヘルマン(Hellman)の歯齢(dental age)」とも呼ばれます。
小児歯科の咬合発育段階としては第三大臼歯萌出期の次の時期であり、第三大臼歯萌出完了期が最後の段階となります。
第三大臼歯萌出完了期は、第三大臼歯(親知らず)の萌出が完了する、おおむね24歳前後の時期を指します。

第三大臼歯萌出完了期における注意点

第三大臼歯は不完全埋伏歯(別名半埋伏歯。歯の一部だけが口腔内に萌出したもの)となったり、水平埋伏歯(第三大臼歯が真横を向いて埋まっているもの)となったりするなど、正常に萌出しないケースも多くあります。
ちなみに、顎骨に完全にうまってしまっているような第三大臼歯は「埋伏智歯」と呼ばれます。
第三大臼歯が正常に萌出しなかった場合、智歯周囲炎の原因になったり、矯正歯科治療の妨げになったり、第二大臼歯に負担をかけてしまったりすることがあります。
そういったときには、場合によっては保存が難しく、抜歯を行う必要があることもあります。

また、そもそも日本人は顎が小さく、第三大臼歯が生えるのにスペースが十分ではないことが多くあります。
このため、第三大臼歯が横向きや斜め向きで生えてくることもあります。
口腔内で最も奥にある第三大臼歯が横を向いてしまっていたり、斜めを向いてしまっている場合、歯磨きがうまくできずにう蝕等を引き起こしてしまうことも多く、そのために第三大臼歯を抜歯せざるをえなくなることもあります。

なお、年齢が上がってくると顎骨と歯根が癒着していることが出てきますので、第三大臼歯の抜歯は若いうちの方がよいと言われています。
もし第三大臼歯が正常に生えており、上下の第三大臼歯が咬み合っている状態であれば、必ずしも抜歯をする必要はありません。

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