歯科衛生士専用ユニットがある歯科医院の求人について
【専用ユニットがある求人は歯科衛生士に人気?】
歯科衛生士が就職、転職を検討する際に、どのような点を重要視するのかはさまざまです。
「給料がどのくらいなのか」、「勤務時間や休みはどうなっているのか」といった「求人の条件に関すること」、また「場所はどこか」、「診療内容の専門性や患者層はどうか」といった「歯科医院そのものに関すること」、どちらか一方だけでよいというわけにもなかなかいかないでしょう。
そうはいってもすべてが完璧の歯科医院はないですし、転職するにしても今の職場よりもすべて勝っているという歯科医院の求人を見つけることはできるものではありません。
そこで、多くの歯科衛生士は何を重要視して就職、転職先を決めていき、「絶対に譲れない条件(希望)」と「場合によってはあきらめるべき条件(希望)」といったことを考えます。
歯科医院の専門性や患者のニーズの多様化や変化に伴い、歯科衛生士が希望する条件、希望も変化していきます。
そして、近年では、「歯科医院におけるユニットについて」、特に「歯科衛生士専門ユニットの有無」を求人における希望条件とする歯科衛生士が増えているそうです。
歯科衛生士の注目度急上昇中の、「専用ユニットと求人」について調べました。
「歯科衛生士専用ユニットがある歯科医院の求人について」の目次
そもそもユニットとは何か
歯科医院にはどれくらいのユニットがある?
歯科衛生士専用ユニットとは?
専用ユニットがある歯科衛生士求人
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歯科のユニットとは
【歯科医院におけるユニットについて】
歯科衛生士にとってはいわずもがなですが、歯科業界でユニットと言えば、患者が治療をうける際に座る椅子のことを指します。
ユニット(unit)は、本来の言葉の意味としては「組み合わさったもの」、「全体としての形」という意味を持っています。
歯科業界におけるユニットは、椅子にライトやバキュームなどの治療に必要なさまざまな器具や機械が配備され、組み合わされていますので、チェアーユニット、ユニットと呼ばれています。
単にチェアーと呼ばれることもあります。
歯科医院におけるユニット数
では、歯科医院にはどれくらいの数のユニットがあるものなのでしょうか。
平成27年に日本歯科衛生士会が行った「歯科衛生士の勤務実態調査」の報告書によると、ユニット数が3~4台の歯科医院が全体の約60%を占め、平均ユニット数は4.5台であったそうです。
圧倒的に多くの歯科医院が4台以下であるにも関わらず、平均ユニット数が4台以上であることの背景には、ユニット数が10台以上、15台以上という大型の歯科医院が少なからず存在しているということがあります。
【歯科医院におけるユニット数】※日本歯科衛生士会報告資料より推計
1~2台 | 3~4台 | 5台以上 | 平均 |
---|---|---|---|
7.6% | 61.2% | 31.2% | 4.5台 |
【歯科医院とそれ以外の事業所におけるユニット数の比較】※日本歯科衛生士会報告資料より推計
1~2台 | 3~4台 | 5台以上 | 平均 | |
---|---|---|---|---|
全体 | 9.8% | 54.2% | 36.0% | 6.5台 |
歯科医院 | 7.6% | 61.2% | 31.2% | 4.5台 |
病院・大学病院 | 14.4% | 30.9% | 54.7% | 14.8台 |
障がい者歯科診療所等 | 17.8% | 45.9% | 36.3% | 4.6台 |
企業・事業所 | 34.1% | 34.1% | 31.7% | 4.0台 |
歯科衛生士専用ユニットについて
歯科衛生士の専用ユニットに限って見てみるとどうでしょうか。
歯科衛生士専用ユニットは、その名の通り、歯科医師による治療ではなく、歯科衛生士が予防業務を行うための専用のユニットになります。
専用ユニットの有無について
歯科衛生士専用ユニットがあるという歯科医院は30%以上となっており、歯科予防の広がりにともなって増加しているであろうことがうかがえます。
また、専門ユニットについては病院よりも歯科医院に多く設置されていることがわかります。
【歯科衛生士専用ユニットの有無】※日本歯科衛生士会報告資料より推計
あり | なし | |
---|---|---|
全体 | 30.4% | 69.6% |
歯科医院 | 31.9% | 68.1% |
病院・大学病院 | 25.1% | 74.9% |
障がい者歯科診療所等 | 23.4% | 76.6% |
企業・事業所 | 51.8% | 48.2% |
専用ユニットの台数について
では、歯科衛生士専用ユニットの台数についてはどうなっているのでしょうか。
やはり、たくさんの専用ユニットが設置されているという歯科医院はまだまだ少なく、ほとんどの歯科医院において1台ないしは2台、平均数としても2.1台となっています。
※歯科衛生士専用ユニットありの歯科医院が対象
専用ユニットの数については歯科医院か病院かといった点ではそれほど大きな違いは見られません。
一方、障がい者歯科診療所はユニット数の多い事業所が多い結果となっていますが、母数もかなり少なく、統計的なデータとは言えないかもしれません。
【歯科衛生士専用ユニットの台数】※日本歯科衛生士会報告資料より推計
1台 | 2台 | 3台 | 4台 | 5台以上 | 平均 | |
---|---|---|---|---|---|---|
全体 | 47.1% | 27.4% | 12.4% | 5.4% | 7.7% | 2.1台 |
歯科医院 | 45.8% | 28.5% | 13.8% | 6.3% | 5.6% | 2.1台 |
病院・大学病院 | 51.1% | 25.3% | 7.7% | 2.1% | 13.8% | 2.2台 |
障がい者歯科診療所等 | 52.3% | 14.9% | 3.0% | 29.8% | 2.7台 | |
企業・事業所 | 57.6% | 28.8% | 12.0% | 1.5% | 0.0% | 1.6台 |
歯科衛生士専用ユニットと求人について
【専用ユニットがある歯科医院は歯科衛生士採用に積極的?】
歯科衛生士専用ユニットのある歯科医院における歯科衛生士求人には、なにか特徴的なことなどはあるのでしょうか。
求人は多い?少ない?
そもそも、歯科衛生士専門ユニットがあるという歯科医院が全体の約3割ですので、そういった意味で求人数が絞られてしまうことは事実です。
しかし、当然ながら専用ユニットがあるということは歯科衛生士の活躍への期待が高く、採用や活用に積極的な歯科医院である可能性が高いでしょう。
専用ユニットのある歯科医院の歯科衛生士求人が特別少ないということはないといえます。
もちろん他の条件や場所などによって状況は異なるでしょうが、多くの場合、求人を見つけること自体は可能であると思います。
求人の条件は?
求人の内容や応募条件などについては、それほど大きな特徴はないといえます。
専用ユニットでの予防業務の経験があればもちろんプラスになるでしょうが、意欲がしっかりあれば経験自体を応募の絶対条件としている歯科医院の求人は少ないように思います。
仕事の内容は?
当然、専用ユニットでの勤務が想定されるのであれば、ない歯科医院よりも予防業務のウエイトが高く、そのぶんアシスト業務などが少なくなりやすい傾向にあるでしょう。
しかし、配属や歯科衛生士それぞれの働き方などは歯科医院によっても異なりますので、自分が勤務する場合にはどのような業務が中心になるのか、しっかり確認するべきでしょう。
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