アルバイトとパート、契約社員と嘱託社員の違いなど、歯科衛生士の雇用形態についてまとめ

雇用形態についてまとめ

【歯科衛生士にはどんな雇用形態がある?】

歯科衛生士の求人には、さまざまな雇用形態が記載されています。
常勤、非常勤という記載もあれば、正社員、アルバイト(バイト)、パートタイム(パートタイマー)、派遣、嘱託社員、契約社員、などなど。
ニュースなどで正規雇用、非正規雇用などという言葉もよく聞かれますね。

中には60歳以上は嘱託社員、など年齢などの条件で雇用形態が異なる場合も。
なんとなくのイメージはあるものの、アルバイトとパートタイムの違い正社員と契約社員の違いなど、何によって決まるのかわからないという歯科衛生士さんも多いことでしょう。

ファーストナビでは、勘違いしやすい「歯科衛生士の雇用形態」の比較などについてまとめました。

「アルバイトとパート、契約社員と嘱託社員の違いなど、歯科衛生士の雇用形態についてまとめ」の目次

どんな雇用形態がある?
雇用形態の違いとは
アルバイトとパートは違う?
歯科衛生士のアルバイト求人
正社員・契約社員・嘱託社員
歯科衛生士の派遣求人
雇用形態の種類や比較
パートの歯科衛生士求人を探す
「パートとアルバイト、契約社員と嘱託社員の違いなど、歯科衛生士の雇用形態についてまとめ」の関連コンテンツ

歯科衛生士の雇用形態にはどんなものがあるの?

雇用形態の分類

雇用形態は、歯科衛生士という職種や資格に関わらず、以下のように分類されます。

  • 正社員(=常勤)
  • パートタイマー、パート(=非常勤)
  • アルバイト(バイト)
  • 嘱託社員
  • 契約社員
  • 派遣社員

アルバイトとパートは違う!?

つまり、アルバイトとパートは違うということですね。
具体的な違いについては後述します。

歯科衛生士も「正社員」という言葉を使うの?

「正社員・契約社員」などの「社員」という言葉は「会社で働いている」というニュアンスを感じさせるため、歯科衛生士によってはあまりしっくりこないと感じる方もいるかもしれません。

しかし、例えば株式会社でなければ社員という言葉は使わないであるとか、法人格のない歯科医院では正社員という言葉は使えないであるというような決まりや規則がるわけではありませんので、歯科医院であっても「正社員」あるいは「契約社員」という呼称を使った雇用形態を持っている場合もあります。

雇用形態は何によって変わるの?

雇用形態の違いは、主に以下の内容によって決まります。

  • 定義
    • そもそもどのような社員(職員)を呼ぶものなのかが個別に定義されています
  • 雇用期間
    • 雇用期間の有無や長さなどによるものです
  • 労働時間
    • 1日あたりや1週間あたりの労働時間によるものです
  • 給料(給与)
    • 金額そのものではなく、時給なのか月給や年収(年棒)なのかによるものです
  • 賞与
    • 一般的な賞与の有無によるものです
  • 退職金
    • 一般的な退職金の有無によるものです
  • 労働保険(労災保険、雇用保険)
    • 労災保険は雇用形態に関わらず無条件適用が原則であるため、雇用保険の適用の有無や加入条件によるものです
  • 健康保険、厚生年金
    • 健康保険、ならびに厚生年金の適用の有無や加入条件によるものです

アルバイトとパートは何が違うの?

パートとアルバイトの違いがわからない

【パートとアルバイトがどう違うか知ってる?】

パートと非常勤については、同じ雇用形態を指していると考えて問題ありません。
正社員・パートという呼び方をするのか、常勤・非常勤という呼び方をするのかは企業や歯科医院によって異なります。

正社員とパートについては、違いについて想像できる歯科衛生士さんが多いと思うのですが、アルバイトとパートの違いはおわかりになるでしょうか?

この二つの雇用形態は、下記の違いによるものです。

定義の違い

パートは「正社員よりも労働時間の短い社員」であることに対して、アルバイトは「臨時雇用の社員」です。

アルバイトも労働時間が短いケースが多いとは思いますが、定義としては労働時間の長短ではなく、「臨時雇用であること」がポイントになります。
逆に、パートは労働時間は短いという前提であるものの、臨時雇用ではなく、定時的な雇用となります。

「アルバイトで働いている」という歯科衛生士さんも、実は、正しくはアルバイトではなくパートだった、ということもありそうですね。

雇用期間の違い

パートであってもアルバイトであっても「契約内容による」という意味では同じですが、アルバイトはあくまで臨時的な雇用であるということが大きな特徴です。

労働時間の違い

パートは正社員よりも短い労働時間ということが前提となっています。
アルバイトは結果的に正社員よりも短い労働時間になることが多いですが、必ずしもそれが前提となっているわけではなく、契約内容によって異なります。

賞与の違い

パートもアルバイトも賞与(ボーナス)が支給されることはあまり一般的ではありません。
しかしながら、パートの場合は職場によって寸志程度の賞与が支給されることがありますが、アルバイトではあまり聞かれません。

労働保険の違い

労災保険については、パートかアルバイトかを問わず、無条件で適用されます。
一方雇用保険については、アルバイトは原則加入されませんが、パートであれば、

  • 雇用期間が1年以上であること(就労実績ではなく契約内容)
  • 労働時間が週20時間以上であること

の条件を満たすことで加入することができます。

健康保険、厚生年金の違い

パートであれば、勤務時間が正社員の3/4以上であれば健康保険、厚生年金に加入することができます。
アルバイトの場合には、これに加えて2カ月以上の勤務という条件を満たすことで加入することができます。

ただし、歯科衛生士の求人(歯科医院の求人)に関しては、適用条件を満たしていても、そもそも健康保険や厚生年金に加入していないというところもかなり多いので、事前に確認する必要があります。

アルバイトの歯科衛生士とは?

アルバイト=臨時職員・副業

あくまでアルバイトは臨時的に雇用されている職員であるという点がパートタイムと異なるポイントです。
たとえ勤務時間が短かったり、週の勤務回数が少なくても、継続的な雇用が前提とされている場合にはアルバイトには該当しません(パートになります)。

アルバイトという言葉の定義が法律で明確にされているわけではありませんが、「臨時的な雇用」、または「本業がある人の副業」という意味でつかわれています。

なお、もともとはドイツ語で労働という意味の「arbeit」という言葉が明治時代に学生の副業(アルバイト)として使われ、広まったと言われています。

学生は「学校で勉強するのが本業」であるのでアルバイトは副業となるわけですね。

バイトという言葉は単なるアルバイトの略語だと言われています。

アルバイトの歯科衛生士求人はある?

副業として掛け持ち勤務をしている歯科衛生士さんもいますので、アルバイトの歯科衛生士がいないわけではありません。

また、スポットの欠員に対してアルバイトをしてくれる歯科衛生士を探しているという歯科医院の求人もなくはないでしょう。

しかし、アルバイトの歯科衛生士求人をわざわざ募集しているという歯科医院は、パート歯科衛生士の求人と比較すると、決して多いとは言えないでしょう。

正社員と契約社員、嘱託社員は何が違うの?

正社員、契約社員、嘱託社員の違いが判らない

【「社員」にもいろいろあってわかりにくい】

歯科医院で働く歯科衛生士にとっては契約社員という雇用形態はそれほど一般的ではありませんが、一般企業などでは契約社員での雇用や、まずは契約社員で採用され、勤務実績によって正社員登用の可能性もあり、といった求人も一般的になってきています。

契約社員というと、なんとなく正社員よりも身分が安定していないというイメージがありますが、実際はどう違うのでしょうか?
また、嘱託社員との違いは?

定義の違い

まず、最もわかりやすいのは嘱託社員です。
嘱託社員は定年退職者などを対象に、定年前とは別条件にて雇用しているという形態です。
ですので、嘱託社員で勤務している方はある程度高齢であると言えるでしょう。

契約社員と正社員の定義の違いは雇用期間が有期であるか否かです。
しかし、実際には「雇用期間のある正社員」という雇用形態も存在しています。

雇用期間に定めのある場合には、正社員か契約社員かという契約書上の雇用形態よりも、通常正社員であれば付帯されている内容の有無について、個別に確認するべきでしょう。

雇用期間の違い

上述のとおり、正社員でも雇用期間の定めがあるケースは存在します。
しかし、一般的には正社員は定年までの無期雇用、契約社員や嘱託社員は1年ごとの雇用期間となります。

雇用期間満了後に、もちろん契約が更新されることもありますが、たとえ口約束で更新が確約していても、多少慎重に判断したほうが良いでしょう。

労働時間の違い

一般的に正社員の勤務時間は1日8時間、週40時間というものです。
多くの場合、契約社員は正社員と勤務時間については変わりありません。
事業所によっては、嘱託社員の勤務時間を短めに設定するケースもあるようです。

給料の違い

正社員、嘱託社員は月給、年収(年俸)により給料を決定します。
契約社員での年収(年俸)契約は、正社員や嘱託社員と比較しても珍しいようです。

労働保険の違い

労災保険については、正社員、契約社員、嘱託社員を問わず、無条件で適用されます。
一方雇用保険については、正社員は無条件適用となりますが、契約社員、嘱託社員の場合は、

  • 雇用期間が1年以上であること(就労実績ではなく契約内容)
  • 労働時間が週20時間以上であること

の条件を満たすことで加入することができます。
ただし、嘱託社員の65歳以上の新採用者には適用されません。

健康保険、厚生年金の違い

正社員であれば、無条件で健康保険、厚生年金に加入することができます。
契約社員であれば2カ月以上の勤務という条件を満たすことで加入することができます。

また、嘱託社員であれば勤務時間が正社員の3/4以上であれば加入することができます。
嘱託社員の場合、65歳以降は厚生年金に加入できませんので注意が必要です。

ただし、歯科衛生士の求人(歯科医院の求人)に関しては、正社員であっても、健康保険や厚生年金に加入しないというところもかなり多いので、事前に確認する必要があります。

派遣の歯科衛生士はどうなの?

歯科衛生士にとって、派遣社員として勤務することはメリットもデメリットもありますので、慎重に検討する必要があります。

詳しくは、歯科衛生士派遣に関するコラムをご参照ください。

雇用形態早見表

このように、歯科衛生士に限りませんが、さまざまな雇用形態による求人や勤務があります。
雇用形態別の定義や社会保険加入条件などを一覧でまとめましたので、ぜひご覧ください。

【雇用形態の種類と定義】
※各雇用形態における内容は、あくなでも一般的なものであり、例外も存在します。

正社員 契約社員 嘱託社員 パート アルバイト 派遣
定義 雇用期間が無期の、 右記以外の社員 雇用期間が有期である社員 (主に定年退職者) 引き続き別条件で雇用した社員 正社員よりも労働時間が短い社員 臨時雇用の社員 仕事ごとに他社へ派遣される社員
雇用期間 定年まで期間なし 1年 1年 契約による 契約による (臨時的) 契約による
労働時間 8時間/日 40時間/週 正社員に準ずる 正社員に準ずる 正社員より労働時間が短い 契約による 正社員に準ずる
給料 月給・年収 月給 月給・年収 時給 時給 時給
賞与 主にあり なし 寸志が支給されることも なし なし 寸志が支給されることも なし なし
労災保険 無条件適用 無条件適用 無条件適用 無条件適用 無条件適用 無条件適用
雇用保険 無条件適用 ・雇用期間1年以上 ・労働時間週20時間以上 ・雇用期間1年以上 ・労働時間週20時間以上 ・65歳以上の新規採用者はなし ・雇用期間1年以上 ・労働時間週20時間以上 なし ・通算雇用期間1年以上 ・労働時間週20時間以上
健康保険 厚生年金 無条件適用 ・2カ月以上の雇用契約 ・勤務期間が正社員の3/4以上 ・厚生年金は65歳まで ・勤務期間が正社員の3/4以上 ・勤務期間が正社員の3/4以上 ・2カ月以上の勤務 ・2カ月以上の雇用契約

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監修者:藤多久仁子

歯科衛生士 (2009年免許取得)

キャリアエージェントとしての勤務経験もあり、歯科衛生士の転職サポート実績も多数。

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