2015年12月24日


派遣歯科衛生士って得なの?損なの?時給や求人数は?

歯科衛生士 派遣

ときどき見かける「派遣歯科衛生士募集」の求人広告。 求人によってはかなり高い時給になっていたり、好きな時間だけ働けそうだったり、魅力的なものも多いですよね。
「週1日からOK」、「土日祝休みOK」、「17時までの勤務でOK」、「午前だけでもOK」、、、
さらには「時給1800円以上」など、思わず「本当?」と思ってしまうような好条件、好待遇の求人も見かけます。

実際に派遣歯科衛生士として働くことは、普通に歯科医院に就職するよりも得なんでしょうか?
「ファーストナビ」が派遣歯科衛生士について調べてみました!

そもそも派遣歯科衛生士は、法律的にダメって聞いたけど?

確かに、派遣法では医療従事者の派遣は禁止されています。
歯科衛生士に限らず、歯科医師、医師、薬剤師、看護師、保健師、助産師、栄養士なども禁止の対象です。

しかし、これには例外があり、
① 紹介予定派遣(一定期間派遣で勤務したのち、派遣先の職員となることを前提にした派遣)
② 産前産後休業、育児休業、介護休業中の労働者の代替業務
③ 就業の場所がへき地・離島であり、都道府県(医療対策協議会)が必要と認めた場合
はOKとなっています。

派遣の契約について

③は特殊なケースなのであまり件数は多くなく、 基本的に派遣求人サイトなどに出ている求人は①か②のどちらかということになります。

というわけで、

  • 一定期間派遣で就業した後、派遣先の職員として就職する(その場合は派遣とは違う待遇になる)
  • 産休などで職場を離れている従業員が職場復帰するまでの「繋ぎ」として勤務する

というどちらかの働き方となりますので、もし興味のある派遣歯科衛生士求人があった場合には、どちらのタイプの求人なのかを確認する必要があります。
中には「産休の代替として派遣歯科衛生士を募集しているけど、実際には産休中の歯科衛生士はいない」なんて怪しい求人を出している会社もありますので要注意です。

≪参考≫ 歯科衛生士の派遣が認められる「へき地・離島」とは?

歯科衛生士などの医療従事者の派遣が許されている「へき地・離島」についてですが、単純に田舎の方であったり、小さな島の歯科医院、医療機関であればよいというものではありません。
平成18年に厚生労働省から厚生労働省令によって7つの地域が指定されており、そのいずれかの地域を区域に含む市町村については、紹介予定派遣や産休・育休・介護休暇中の歯科衛生士の代替業務でなくても派遣を利用することが可能です。

厚生労働省から歯科衛生士の派遣が可能な地域として指定されている地域

  • 離島振興対策実施地域として指定された離島(離島振興法第2条第1項)
  • 奄美群島(奄美群島振興開発特別措置法第1条)
  • 辺地(辺地に係る公共的施設の総合整備のための財政上の特別措置等に関する法律第2条第1項)
  • 振興山村の地域(山村振興法第7条第1項)
  • 小笠原諸島(小笠原諸島振興開発特別措置法第2条第1項)
  • 過疎地域(過疎地域自立促進特別措置法第2条第1項)
  • 離島(沖縄振興特別措置法第3条第3号)

いずれの地域においても、さまざまな法律によって規定がなされており、根拠となっている法律をしっかりと確認しないと歯科衛生士の派遣が可能な地域を正しく把握することはできません。

≪参考≫歯科衛生士の派遣が認められる「もう一つの例外」

実は、上記の他にも歯科衛生士などの医療従事者の派遣が認められるケースがあります。 それは、「都道府県が医療法第 30 条の 12 第 1 項の協議を経て派遣労働者を従事させる必要があると認めた病院又は診療所で、厚生労働大臣が定めるもの」または「その病院等に係る患者の居宅」というものなのですが、

  1. 都道府県が専門的な協議を経て医療機関を認定する
  2. さらに厚生労働大臣がそれを認定する

という、非常に特殊かつ複雑な手順が必要になります。
なお、2017年2月現在、この認定を受けている病院、診療所、歯科医院(歯科診療所)はありません。

派遣歯科衛生士求人の待遇(給料)はやっぱりいいの?

もちろん、派遣会社や求人によって時給はさまざまです。
ただ、派遣歯科衛生士求人と直接雇用の非常勤歯科衛生士求人とを比較した場合、一般的には派遣歯科衛生士求人の方が時給が高いことが多いです。

そのため、派遣歯科衛生士を利用する歯科医院さんにとってはその分多く費用を負担していることになりますので、なかなか人が集まりにくい場所にある歯科医院さんであったり、何らかの理由で直接雇用している歯科衛生士さんがなかなか定着しない離職率の高い歯科医院さんであったりする場合もあります。

また、時給以外にも、派遣の歯科衛生士さんが働いた分だけ派遣会社への派遣費用を払う払わなくてはなりません。
派遣で働く場合には「自分が貰っている以上に歯科医院はお金を払っている」という事実を認識した方がよいかもしれません。

※直接雇用とは
勤務先と直接雇用契約を結び、従業員になるケースのことで、歯科衛生士であれば派遣以外のほとんどのケースは直接雇用になります。

≪参考≫ 派遣を利用する際にかかるお金の話

①歯科医院が払うお金 = ②歯科衛生士がもらう時給 + ③派遣会社に払う派遣費用
というのが派遣についてかかるお金の構造です。
③の「派遣会社に払う派遣費用」がどの程度発生するかは派遣会社により異なりますが、目安としては②の「歯科衛生士がもらう時給」の20%~30%程度ではないでしょうか。

また、派遣の歯科衛生士を利用する側の歯科医院は②の「歯科衛生士がもらう時給」と③の「派遣会社に払う派遣費用」の内訳については知らされず、①の「歯科医院が払うお金」だけを知らされているケースが一般的です。

ですので、派遣を利用している側の歯科医院が「高いお金を払っている!」と思っているのに、勤務している派遣歯科衛生士は「そんなには貰っていない!」というギャップが生まれることもあります。

歯科医院によっては、直接雇用されている歯科衛生士さんが「派遣の人たちは私たちよりも高い給料をもらっている!」と必要以上にネガティブな印象を持っていたり、その結果人間関係がギクシャクしてしまうこともある、などという経験も聞かれます。

派遣はお金がかかるイメージ

※派遣の歯科衛生士を雇うことで、歯科医院は高い時給に加えて、派遣会社への費用も追加で払うことになるのです。

派遣であるが故のデメリットも

時給が相場よりも高かったとしても、直接雇用であれば対象となるような

  • ボーナス(賞与)
  • 諸手当
  • インセンティブ(歩合給)

などが支払われないことが一般的です。

また、交通費が時給に含まれているというケースも多いですので、派遣先へのアクセスはしっかり確認しておきましょう。

派遣で働いてみて、よさそうな歯科医院だったら就職することはできないの?

歯科衛生士の中には、アルバイトで働いてみて、よさそうな職場であれば常勤に勤務形態を変更したい、という希望の方もいます。
同様に、派遣でいろいろな歯科医院で働いてみて、よさそうな歯科医院を見つけてそこに就職したい、という歯科衛生士もいるかもしれません。

しかし、もともと派遣期間終了後に直接雇用をする前提で派遣されている、紹介予定派遣でない場合には、「働いてみた感じがよかったからそこに就職したい」という話はスムーズに運ばない可能性もあります。

いったいなぜでしょうか?

そもそも、歯科医院が直接雇用の募集をしているとは限らない

歯科衛生士の派遣サービスを使っている歯科医院は、原則として「期間限定の歯科衛生士」という前提で仕事をお願いしています。

もちろん、「長くいてくれるのであればそれは嬉しい」と思ってくれる歯科医院もあるでしょうが、産休中の歯科衛生士が復職するまでの期間をつないでもらおうとしている歯科医院では、復職後はお願いする仕事がなくなってしまうかもしれません。

派遣先の歯科医院が必ず募集をしている訳ではないことは認識しておく必要があります。

派遣会社との契約の問題

当然のことですが、派遣会社は歯科衛生士が派遣先の歯科医院で働くことで収益を得ています。

働いている歯科衛生士としては、派遣会社を辞めて派遣先の歯科医院に就職すればよいと思うかもしれませんが、派遣会社にとっては、抱えている派遣社員と派遣先(取引先)を同時に失ってしまうため、大ダメージになってしまいます。

そのため、多くの派遣会社は派遣先の歯科医院に対して、自社が派遣した派遣社員(歯科衛生士)を雇用する場合には別途費用が発生するという内容で契約を結んでいます。

歯科医院としては、派遣できている歯科衛生士を直接雇用で雇いたいと思っても、派遣会社との契約があるので断念する、というケースもありそうです。

紹介予定派遣であれば就職先を選べる?

一定期間派遣で勤務したのちにその歯科医院に直接雇用で就職する「紹介予定派遣」であれば、いろいろな歯科医院において派遣で働き、その中で気に入った派遣先の歯科医院に就職先することができそうに思えるかもしれません。

しかし、紹介予定派遣はその名の通り、紹介=就職が「予定」された派遣であり、「よさそうなら就職」という立て付けの制度ではありません。
もちろん、何らかの理由があって派遣先の歯科医院に就職しないケースというのも当然あるでしょう。

しかし、紹介予定派遣で紹介された歯科医院に対して、簡単に「派遣で働いた結果、あんまりよくなさそうだから就職しない」という話をすると、派遣期間終了後は直接雇用で働いてくれると思っていた歯科医院は困ってしまいます。
こういったケースではトラブルになる可能性もありますので注意が必要です。

紹介予定派遣で働く場合には、その後の就職についての温度感を派遣会社としっかり共有しておきましょう。

派遣歯科衛生士求人の仕事内容は何か違うの?

派遣歯科衛生士の仕事内容

基本的には通常の直接雇用の歯科衛生士と同じだと思っていただいて大丈夫です。
中には、担当制を採用している歯科医院で、派遣歯科衛生士には担当をつけないというケースがあるかもしれません。

派遣の仕事は簡単に辞められる?

派遣で働く歯科衛生士の中には、「派遣は気楽でいい、嫌なところだったた辞めればいい」と考えている方もいます。
確かに、派遣の契約は期間が定められており、その先更新するかどうかは自分で判断することができます。
(歯科医院側から更新しない意思表示をされることもあります)

しかし、逆に言えば、その間の期間は勤務すると約束しているわけですから、期間を全うせずに辞めてしまうのはルール違反です。
辞めるタイミングは見つけやすいですが、そのタイミングは自由に設定できるわけではありません。

むしろ、歯科医院に対して派遣会社は「この期間については歯科衛生士を派遣します」という契約をしているわけですから、直接採用以上に期間内の退職は難しく、トラブルになりやすいと言えます。

派遣歯衛生士の求人は多いの?少ないの?

多くの歯科医院にとって、派遣の歯科衛生士を利用するというのはあまり一般的なことではありません。
直接雇用で歯科衛生士を雇うよりも多くのお金がかかるというのも大きな理由のひとつですが、

  • 産休などの歯科衛生士がおらず、そもそも(紹介予定派遣以外は)法的に利用できない
  • 紹介予定派遣は通常の派遣以上に高額な費用が必要となり、利用できない
  • 長く働いてくれる歯科衛生士を求めており、派遣の期間限定の働き方が希望と合わない
  • 派遣で働く歯科衛生士に対して(偏見であるケースも含め)良い印象がない

など、いろいろな理由があって、歯科医院(院長先生)が敬遠していることがあるのです。

歯科衛生士は人手不足ですので、それでも利用したい歯科医院もあれば、派遣の歯科衛生士に好意的な考え方の歯科医院もありますので、それなりに求人件数はありますが、やはり直接雇用の求人募集の方が件数は多いようです。

派遣歯科衛生士で働くと、その後の就職活動が不利になる?

派遣歯科衛生士で勤務をすると、「履歴書が汚れる」、「次に直接雇用で求人を探す際に不利になる」という話を聞いたことがある方もいるでしょう。
歯科衛生士に限った話ではありませんが、実際に派遣で勤務してきた方に対し、

  • 求人を探す際に給料をとにかく重視してきた人なのではないか
  • 同じ職場で仕事が長く続かない人なのではないか
  • 人間関係を築くのが苦手な人なのではないか
  • ちゃんと就職活動をすることをしてこなかったのではないか
  • 責任のある仕事を嫌がる人なのではないか(責任感のない人なのではないか)

などという理由で、ネガティブな印象をもつ歯科医院や院長先生(採用担当者)がいる場合もあります。

しかしながら、過去に派遣の経験がある歯科衛生士は一切採用しない、という歯科医院もそうそうないでしょうし、まったく気にしない歯科医院もたくさんあります。

また、最も重要なのは「なぜ派遣歯科衛生士として勤務してきたのか」ということがしっかり相手に伝えられるかどうかだと思います。

どんな人が派遣歯科衛生士に向いているの?

歯科衛生士に限らず、「派遣」という働き方の特徴として「期間限定」の職場であることがあげられます。
将来、転居や留学などの予定があったり、そもそも同じところで長く働くことのできない歯科衛生士さんには派遣という働き方で高い時給の求人を探すというのは好都合かもしれません。

というのも、直接雇用として、短期間限定での歯科衛生士の求人を探すのは簡単ではありません。
歯科衛生士不足で多くの歯科医院で引く手あまたとはいえ、ある程度仕事を覚えたところで歯科衛生さんが退職してしまい、また次の歯科衛生士さんを募集するというのは歯科医院にとっても負担になるため、短期間限定の就業は敬遠される傾向にあるためです。

派遣のメリット・デメリット

逆に、同じところで長く働きたかったり、何回も職場の人間関係をゼロから作っていくことにストレスを感じたり、職場に安定を求める歯科衛生士さんには派遣という働き方はあっていないようにも思います。
期間限定のお仕事を探しているのでなければ、派遣歯科衛生士の求人とあわせて、常勤、非常勤問わず通常の直接雇用の求人も見比べてみた方がよいかもしれませんね。

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