潜在歯科衛生士についてまとめ

潜在歯科衛生士についてまとめ

【潜在歯科衛生士の活用や復職は業界の大きなテーマになっている】

歯科業界に関係のある人であればもちろん、世間一般に対しても歯科衛生士が不足していることは広く知られています。

一方で、歯科衛生士は資格を持っているものの、歯科衛生士として勤務している割合が低い資格であることも知られています。
歯科衛生士として勤務していない歯科衛生士の資格保有者を「潜在歯科衛生士」と呼びます。

歯科医師会や歯科衛生士会も、潜在歯科衛生士に注目し、活用に力を入れています。

ファーストナビでは、歯科衛生士不足解消のキーワードのひとつになりそうな「潜在歯科衛生士」についてまとめました。

「10万人以上!?潜在歯科衛生士についてまとめ」の目次

歯科衛生士の人数や就業率
歯科衛生士の就業率が低い原因
なぜ潜在歯科衛生士になってしまうのか
潜在歯科衛生士は復職を希望している?
復職・再就職の条件とは
「潜在歯科衛生士についてまとめ」の関連コンテンツ

潜在歯科衛生士ってどれくらいいるの?

歯科衛生士の就業率

【歯科衛生士の就業数推移】
※厚生労働省発表資料より抜粋

歯科衛生士就業数推移

実は、歯科衛生士の就業人数は年々増加しており、平成26年では約11万6千人となり、10年前の平成16年よりも3万6千人以上増加しています。
つまり、年間3600人以上、就業している歯科衛生士の人数は増加しています。
しかし、毎年の歯科衛生士の新規免許取得者は約6500人ですので、半数近くは潜在歯科衛生士となってしまっているということも一方では事実です。

潜在歯科衛生士数

歯科衛生士の潜在率(未就業率)は6割以上と言われています。
歯科衛生士の有資格者の人数は25万人程度はいると考えられますので、実に15万人以上が潜在歯科衛生士となってしまっていると考えられます。

埼玉県の調査では、有資格者8600人のうち、実に5300人もの歯科衛生士が未就業であったとされています。

このように、潜在歯科衛生士の数はかなり多く、現場復帰を促すことで歯科衛生士不足を解決しようという動きにもうなずけますね。

どうして歯科衛生士の就業率が低いの?

歯科衛生士の有資格者が未就業となっている理由は個人によってさまざまですが、潜在歯科衛生士を生み出している理由として主に以下のことがあげられます。

ライフイベントによる離職でキャリアが途切れてしまう

歯科衛生士は圧倒的に女性が多い職種ですので、結婚、出産などにより、離職せざるを得ないことも起こりえます。
その後の「家庭や子育てとの両立」が難しいことが大きな要因と言えそうです。

子供を預けて働くことが難しい

保育園不足が社会問題となっているように、歯科衛生士に限らず子供を預けて仕事をすることは簡単ではありません。
さらに、実家が遠かったり、ご主人が多忙であったり協力が弱かったりすると、そのむずかしさがより上がってしまいます。

勤務時間や休みの兼ね合い

仮に保育園に子供をあずけることができたとしても、多くの場合には夕方までしか預かってもらえなかったり、土日は預かってもらえなかったりします。

しかし、歯科医院は夕方以降の方が歯科衛生士不足が顕著であったり、土日も診療している場合も多いことから、勤務時間や休みの条件が合わず、就業(復職)できないという歯科衛生士さんも少なくありません。

他の職種に転職してしまう

歯科衛生士はやりがいを感じやすい職種であり、給与水準も他の職種に比べて低いわけではありませんが、仕事もハードですので「割に合わないのでは?」、「給料が下がっても他の負担が少ない仕事のほうが自分に合っているのでは?」と考える歯科衛生士さんもいます。

また、ケアマネジャー(介護支援専門員)の資格を取得し、キャリアアップという形で職種を変更する歯科衛生士さんもいます。

潜在歯科衛生士の離職理由

実際に潜在看護師が離職するに至った理由はどのようなものが多いのでしょうか?

【未就業の歯科衛生士の離職理由】
※京都府歯科医師会発表資料より一部抜粋

歯科衛生士の離職理由

やはり、結婚、出産が圧倒的に多く、ライフイベントによる離職から、いかに復職してもらえるかが潜在歯科衛生士を減らすためのカギとなりそうです。

潜在歯科衛生士の再就職(復職)意向度

【未就業の歯科衛生士の再就職希望の有無】
※京都府歯科医師会発表資料より一部編集のうえ抜粋(不明との回答を削除)

潜在歯科衛生士の就業意向度

約半数の歯科衛生士は復職することを望んでいるというデータが出ています。
もしも実際に復職を希望する歯科衛生士がすべて復職した場合、それだけで歯科衛生士不足の問題は解消されるかもしれません。

潜在歯科衛生士の再就職の条件

しかし、実際には潜在歯科衛生士がそのまま潜在してしまっているケースは多いといえます。
先ほどの「復職を希望する」という回答には「希望する条件にあう求人が見つかれば」という前置きがついていると考えられます。

では、潜在歯科衛生士は復職先の歯科医院の求人に対して、どのような条件を求めているのでしょうか?

【未就業の歯科衛生士が重視する再就職の条件(複数回答)】
※京都府歯科医師会発表資料より抜粋

歯科衛生士の再就職条件

勤務時間が最も重要視されている条件となっており、逆に言えば、勤務時間を柔軟にすることが可能であれば潜在歯科衛生士の復職を促すことができると考えられます。

また、特にブランクが長くなってしまった潜在歯科衛生士は知識や技術への不安が大きくなているものと考えられます。

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監修者:藤多久仁子

歯科衛生士 (2009年免許取得)

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