歯科衛生士がカウンセリング業務をする際に注意すべきこととは
【歯科衛生士のカウンセリング業務とは】
以前と比べて、多くの歯科医院において、治療をする前に患者さんに対してしっかりとしたカウンセリングを行い、治療方針を共有していこうという考えが浸透してきています。
そして、このカウンセリング業務について、歯科衛生士に担当してもらうという歯科医院は少なくありません。
しかし、中にはカウンセリング業務に苦手意識を持っている歯科衛生士もいます。
歯科医院によってやり方もさまざまですし、あまりしっかりマニュアル化されておらず、手探りでやるうちに苦手意識を持ってしまうケースもあるでしょう。
もちろん、患者さんとのコミュニケーションに比重の大きな業務を得意とする歯科衛生士ばかりではありません。
しかし、患者さんとの関係性を築き、継続的に治療や予防を進めていくために歯科カウンセリングはとても重要です。
歯科衛生士がマスターすべき、カウンセリング業務のポイントについてまとめました。
「歯科衛生士がカウンセリング業務をする際に注意すべきこととは」の目次
患者さんの立場で話を聞く
専門用語はなるべく使わない
患者さんを置き去りにしない工夫
歯科衛生士本人のスキルアップ
カウンセリング業務についてまとめ
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しっかりと話を聞く
【患者さんの立場で話を聞くよう心がけよう】
まず、もっとも重要なことは患者さんの気持ちに寄り添ってしっかりと話を聞くことです。
歯科衛生士や歯科医師にとって歯科医院は日常であっても、患者さんは不安を感じたり、緊張状態にあるものです。
一方的に話してしまったり、高圧的だと感じられてしまうと、患者さんはなかなか思った通りに話をすることがでいなくなってしまいます。
言うまでもなく、そのようなカウンセリングでは正しい治療に必要な情報が十分に得られない可能性がありますし、信頼関係を築けないと継続的な治療すらできなくなってしまいます。
患者さんに信頼され、関係性を築くことのできるコミュニケーション姿勢が歯科衛生士には求められているといえるでしょう。
患者さんに伝わる言葉を使う
【専門用語が多いと患者さんが置いてけぼりに】
歯科衛生士に限りませんが、いわゆる専門職として働く人は、ついついその業界での専門用語を使ってしまう傾向にあります。
実際に本人としては当たり前に使っている言葉ですので違和感がないのでしょうが、やはり専門知識がない人にとっては理解しにくいものです。
また、なかなか「言葉がわからない」、「話が理解できていない」ということも言い出しづらいですので、どんどん溝が開いていってしまいます。
わかりやすい言葉、特に専門的な用語はなるべく一般的な言葉に置き換えて使うなどのことを心がけるべきでしょう。
同じものを見て話す
【何かを見せながら説明するべき?】画像の著作者: Lupuca
歯科衛生士にとっては当たり前のことを当たり前の順序で話しているつもりでも、気が付くと患者さんは何の話をしているのかついていけなくなっているということがあります。
これも、カウンセリングをしている歯科衛生士(あるいは歯科医院)と患者さんとの信頼関係を築くことを阻害する要因のひとつです。
パソコンやタブレットの画面であれ、紙で印刷したシートであれ、指で指し示したり、患者さんがどこを見ているのか目線をチェックしながら話を進めるなどしていくのがよいと思います。
カウンセリングに必要な資料がそろっていないという状況であれば、何かしらの用意ができるように動いていくことも必要になってくるかもしれません。
勉強する・スキルアップをする
【カウンセリングのスキルを磨こう】
歯科衛生士さん自身が、カウンセリングをうまくやれるようになるために勉強したり、スキルを磨いたりするということも重要です。
歯科衛生士向けのカウンセリング講座のようなセミナーも開催されることがあるでしょうし、心理カウンセラーなどの資格取得にチャレンジするのもよいかもしれません。
また、自分から見てカウンセリングが上手であったり、患者さんからの評判のよい先輩歯科衛生士さんなどにコツを教えてもらったり、自身のカウンセリングを見てもらって気になる点を教えてもらうというだけでも一定の効果が期待できるでしょう。
カウンセリング業務についてまとめ
【歯科衛生士のキャリアの幅が広がるチャンス?】
歯科衛生士にとってのカウンセリング業務の得意不得意については、本人の向き不向きのような部分ももちろんないことはありませんが、経験と意識の部分でかなり変わってきます。
患者さんは必ずしも話が上手な歯科衛生士にカウンセリングをしてもらいたいわけではなく、自分の立場を理解し、丁寧に説明をしてもらうことで安心感を得られるのです。
今まで「カウンセリングは苦手だな」と思っていた歯科衛生士さんも、ぜひ積極的にチャレンジしていくことで、歯科衛生士としての業務の幅を広げていくことができればと思います。
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